ベストセラー紹介: blink

2005年の全米ノンフィクション部門ナンバー1に輝いた自己啓発本です。テーマは、「一瞬の判断力(power of snap judgment)をなめんな」。今の時代、情報収集こそ最も重要、Haste makes waste. と考えられがちですが、いやいやそうじゃないよと著者は訴えます。たとえば、こんなエピソード。

2002年夏、ペンタゴンで数億ドルをかけた軍事シミュレーションゲームが、半月にわたって行われました。中東で湾岸全体を巻き込む軍事クーデターが発生し、米軍が鎮圧にかかるという設定です。圧倒的な情報力に支えられた米軍は、予想通り快調にスタート。相手の通信網をカットし、情報力の差をさらに広げます。しかしその後、ベトナム戦争を経験した老将率いる反乱軍が、一瞬にして壊滅的な打撃を加え、米軍は再起不能に。関係者はがく然とし、将棋でいう「待った」を請うのでした・・・

なぜこういう結果になったのかについては、Blink . The Power of Thinking Without Thinking で。このほか、直観力が慎重な思考に勝ったケース、逆に正しく働かなかったケースなど、さまざまな事例が紹介されています。intuitive judgement を養うにはどうすればいいか、という具体的な方法論には乏しいものの、1つ1つのエピソードが長すぎず、短すぎず、とても面白く、退屈しませんでした。このエピソードをデカプリオ主演で映画化するという話もあるそうです。

おもしろさ ★★★★☆ 4/5点
読みやすさ ★★☆☆☆ 2/5点

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